飲食店を開きたい方へ|経営が長続きする物件の探し方

飲食店

飲食店を開くと決めたら店舗が必要です。ただやみくもに探しても、物件はかなりの数あり、何を基準にすればよいのかわからなくなってしまいます。
飲食店の店舗の状態が売り上げを左右することもありますので、物件探しの際に気を付けるべきことを見ていきましょう。

飲食店の物件の探し方①|コンセプトに沿うことが重要

飲食店の物件の探す上で重要なのは、経営コンセプトに沿う物件であるかどうかです。
飲食店の経営では、客層や客単価、回転率などを想定してコンセプトを設定します。安価で素早く提供できるメニューを沢山販売して利益を出す経営モデルや、高級メニューを少数の客に提供してゆったりと楽しんでもらう経営モデルなど、同じ飲食店でも想定するコンセプトによってふさわしい物件は異なります。
例えば、早さと安さをコンセプトにする立ち食いそば屋は、忙しく働く人が多いオフィス街の物件が向いていますが、贅沢な気分を味わいたい人が集まるリゾート地には不向きです。客単価を高めに設定しゆったりと食事を楽しむことをコンセプトにする高級フレンチなら、都心の一等地や複合商業施設のテナントなどがふさわしく、客単価の低い学生街などの物件は不向きです。
設備や面積は同じでも、経営コンセプトによってふさわしい物件の立地は変わってきます。
来店する客層はエリアによって変わるので、コンセプトにあわせて想定する顧客の来店が見込める物件を探すことが重要です。
そして隣接するエリアでも、最寄り駅や周辺施設によって客層はガラリと変わるので、既存の飲食店の営業スタイルを参考にしてふさわしい立地をチェックしてください。

飲食店の物件の探し方②|店舗の広さを具体的にイメージ

飲食店用の物件探しで特に重要なのが、店舗の広さです。店舗の広さは業績に直結する重要な条件です。
営業効率を考えた場合、ただ広ければいいというものではなく、想定する経営スタイルに応じたふさわしい広さの物件を選ぶ必要があります。単純な問題として、店舗が広いほど維持するための人件費もかかります。客席を広く取り座席数を増やせば、それだけ多くの来客に対応できますが、ホールスタッフの数は広さに応じて増やさなくてはいけません。おおよその目安として、ホールを滞り無く回すために必要なスタッフの人数はテーブル4つにつき1人以上と言われています。
仮に4人がけテーブルが10卓で座席数40席の店舗なら3人以上のスタッフが必要な計算になります。さらに、客席数が増えることで、調理を担当するスタッフの数も増やさなくてはいけません。調理場を1人で切り盛りできるのは10~12人が限界なので、広い店になるほど調理スタッフの増員が必要になります。
このようにスタッフを増員すればするほど人件費がかかってしまうため、経営形態によりふさわしい広さは変わってきます。立ち食いそば屋のように滞在時間が少なく回転率の高い経営形態であれば、狭い店でも多くの人数をさばけますが、高級レストランでは食事時間が長くなるので、回転率を上げることが難しく夜の営業では2回転が限度です。 そして店が広くなればなるほど、目の行き届かない部分も増えていきます。
コンセプトにより無理なく経営できる店の広さは異なるので、店舗の広さと経営の様子を具体的にイメージしながら物件を選んでください。

飲食店の物件の探し方③|物件探しの媒体は主に3つ

飲食店用の物件探しとしては「インターネット」「出店エリアの不動産店舗」「知り合いからの紹介」の3つが主な媒体として挙げられます。
インターネットは掲載件数が豊富で、条件指定で物件を探しやすいのがメリットです。居抜きや2階以上など特徴的な条件でも絞り込めますし、広いエリアを対象に探せるので、希望条件を譲ることなく探せるのも魅力です。しかし利用者が多いため競争も激しく人気物件はあっという間に埋まってしまうので、気になる情報を見つけたら早めにコンタクトをとりましょう。
出店エリアが決まっているのなら、該当エリアの不動産店舗を利用する方法もあります。地元密着の不動産業者はオーナーと長年の信頼で結びついていることが多く、飲食店の競争が激しいエリアであれば好条件の居抜き店舗が見つかる可能性もあります。すぐに借り手が見つかる有望な空き店舗の情報は、インターネットに掲載せず直接仲介することも多いので、掘り出し物を探すなら出店エリアの不動産店舗に相談してみましょう。
知り合いに紹介してもらうのも有効な方法です。不動産に強い知り合いがいることが前提ですが、紹介ということで家賃の割引など優遇してもらえる可能性もあります。知り合いの紹介なら募集が始まる前に契約できる可能性もあるので、利用できるコネがあるなら積極的に活用しましょう。

まとめ

飲食店経営において物件探しがどれくらい重要かがお分かりいただけたかと思います。
焦って適当に物件を決めてしまうのではなく、自分にとって大切なポイントを押さえてじっくりと探してみてください。

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