飲食店経営を始めるときに心配になるのが「どんな失敗例があるのか」ということ。
誰しもリスクはあらかじめ知っておきたいものです。すでに経営を始めていて、なぜかうまくいかないと思っている方もいるでしょう。
飲食店で失敗してしまう原因のうち、多くを占めるのがこれからご紹介する3つの例です。
失敗の予防や、経営改善の参考にしてみてください。
飲食店経営で失敗する原因①|ニーズに合わないコンセプト
飲食店経営は、消費者のニーズを読み間違えてしまうと失敗しやすいです。消費者のニーズ研究を第一に優先させ、そのニーズにこたえる形で商品提供するのが好ましい経営の方向性です。
つまり消費者のニーズにどれほどこたえたコンセプト作りができるかが、成功と失敗の分水嶺になるといっても過言ではありません。
もしも消費者のニーズをとことんスル―したコンセプトで商品を提供したら、残念ながら閑古鳥が鳴いてしまう可能性が高いです。
仮にコンセプト自体がしっかりしていて通用する下地があるとしても、それが消費者のニーズと合致していなかったら水の泡です。絵に描いた餅の飲食店経営では経営者の自己満足になってしまい、利益につながりません。利益につながらなければ経営の継続が行き詰まるのは目に見えていますから、それでは資金繰りが早々に苦しくなってしまいます。
消費者がフラッと立ち寄りやすい立地に出店することが可能なのかどうか、提供する商品は時代のトレンドに合致しているかなど、飲食店経営におけるコンセプトの形成は非常にセンシティブです。
いい加減なコンセプトを提示しても消費者は興味を向けてくれませんので、どれだけニーズに沿ったコンセプトにできるかが飲食店経営の明暗を分けます。
飲食店経営で失敗する原因②|ものが良ければ売れるは幻
提供している商品の質さえ高ければ十分な集客は可能だと飲食店の経営者は思い込んでしまいがちですが、その考え方は幻想なので考えを改めないといけません。
誰もが唸るような商品を提供できれば、口コミで集客することはできます。しかしそれができるのはほんの一握りですので、甘い期待を抱くのは非常にリスキーです。
ではどんな飲食店経営の舵取りをすればいいのかということですが、正しい立地の選び方や商品を広めるための宣伝活動を怠らないことが活路を開きます。
積極的に集客して意図的に売る試みをせずさぼっていたら、いくら商品の質が高くても思い通りには売れてくれません。競合店との兼ね合いを見越した立地への出店はもちろんのこと、お店が存在していることがよくわかる派手な看板を設置したり、いくらで提供しているのかが一目でわかるようなメニュー表示の工夫をしたりなどが、客の「入ってみようかな」につながります。
またどの客層をターゲットにしているのかを明確にしたうえで、SNSなどのネット系ツールも駆使しながら商品を宣伝していかないといけないです。
これらの商品を知ってもらうための努力をせずただ営業して待っているだけでは、集客に失敗してしまいます。
つまりどれだけ積極的にアピールできるかが飲食店経営の肝です。
飲食店経営で失敗する原因③|経営の見通しの甘さ
金銭管理がずぼらで甘くなりがちな人は、飲食店経営において失敗しがちです。
経営の見通しの甘さが思わぬ出費を招き、借金を雪だるま式に膨れ上がらせてしまうことになりかねません。ですから金銭管理は厳し過ぎるぐらいがちょうどいいと肝に銘じ、甘さを少しも出さないほうが経営における穴を作らずに済みます。
たとえば勢い任せの経営で経費コントロールを一切しなかったら、無駄な経費に利益が削られてしまいます。経費コントロールのできる経営者なら無駄な経費をいち早く見抜いてカットしようと苦心するのですが、金銭管理が甘いと「大丈夫だろう」と思ってしまい経費の無駄を見逃します。
その慢心が経営状態の悪化を招くのは容易に想像できることで、経営者としての資質を疑われてしまいます。
またたとえ好調でも売上をあてにし過ぎれば、いざ資金が必要となった時に準備できていないものです。よほど大きな売上があればどんぶり勘定でも対応可能ですが、飲食店経営においてそこまでの売上を見込むのは希望的観測過ぎます。
このような金銭管理をしていては、いずれ借金返済に追われて泣きを見ることになります。
1円も無駄にしないシビアな金銭管理が、飲食店経営者には求められるのです。
まとめ
以上、3つの失敗原因をご紹介しました。
「当たり前のことじゃん」と思われたかもしれません。でも実際に自分の力で経営していくとなると、当たり前のことでもなかなか実行できなかったり努力の方向性がずれてしまったりするものです。
初心と基本とそれから今回ご紹介した3つの失敗例を心に刻んで、経営戦略をじっくり練ってみてください。
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