ABC分析でベストな在庫管理|基本的な手法ややりがち失敗例もご紹介

飲食店

飲食店でつい疎かになりがちなのが在庫管理です。
在庫管理と聞くと、工場のライン等が思い浮かぶかもしれませんが、これは飲食店であってもとても大事なことです。
飲食店になると意外と肌感覚で「なんとなくコレは売れている気がする」「そろそろ無くなると思うから発注しよう」といった感覚で仕入れをしていないでしょうか。
今回は飲食店における在庫管理についてお話ししていきます。

  1. 長続きするお店は在庫管理ができている
  2. ABC分析とは?その仕組みと具体例
  3. ■Bランク商品がCランク商品に落ちてしまう 先ほどご説明したように、ABC分析を取り入れることによって在庫管理の優先順位がつけやすくなります。しかしAランク商品にばかりに注力してしまわないよう注意が必要です。 Aランク商品は、恐らくよっぽどのことが無い限りBランクに下がることは無いですが、注意すべきはBランク商品です。 Bランクは、商品の簡単な見直しを行うことで、Aランクに上がる可能性があり、一方で改善しなければCランクに下がってしまう可能性もあります。 優先順位をつけたからといって、他の商品を疎かにしていいわけではないので注意しましょう。 ■Cランク商品を別商品に入れ替えてしまう Cランク商品だからと言って、メニューからいきなり下げてしまうのも考え物です。Cランクでも、例えば注文の数が多い商品は、一定数のファンがついておりお客様のニーズがあるということです。特定のCランク商品を目当てに来店しているファンがいるかもしれない事を頭に入れておきましょう。 また、Cランクであっても原価率が低く利益率が高い場合も注意です。 売上高が低くても、原価率が低ければ少なからずお店の売上に貢献していると言えるでしょう。 まとめ

長続きするお店は在庫管理ができている

在庫管理がつい後回りになってしまう理由として、「忙しいから」「売上を追う方が大事だから」等があると思いますが、まずは在庫管理をすることのメリットをお伝えします。

■余剰在庫が無くなる
過剰に仕入れてしまい余らせた経験、ありますよね。これは在庫が不明なので、多めに発注したことで起こってしまうことです。在庫数がわかっていれば、余らせることも余分に発注することもありません。

■商品・サービスの品質が安定する
余らせることも不足することも無くなるので、当然、提供できる商品やサービスの品質が安定します。

■基準が明確になり、誰でも管理できるようになる
「商品の発注は店長か料理長しかできない」という店舗は多いのではないでしょうか。それは何故かというと、経験値による肌感覚で仕入れをしているからです。在庫管理が仕組化できていれば、足りなければ発注、余っていれば発注しない、という基準ができる為、アルバイトでも対応できるようになります。

■売れ行きの予測を立てることができる
在庫管理を仕組化して、数字が目に見えるようになると、売れ行きの予測を立てて発注をすることが出来ます。売れない商品を発注しても仕方がないですよね。沢山売れる商品が何なのか把握できていることがとても重要です。
このように在庫管理にはメリットが多いので、すぐにでも導入してほしい仕組みです。しかし「在庫管理システムというと大げさ」「システム導入費がかさむ」という方もいると思います。
そこで、取り組みやすく、すぐに結果が見える方法をご紹介します。それは「ABC分析」という方法です。

ABC分析とは?その仕組みと具体例

「分析」というと難しいイメージをお持ちかもしれませんが、ABC分析はいたってシンプルです。

■ABC分析とは?
名称の通り、売れている商品と売れていない商品を、ABCのランク付けをして管理することを指します。
Aが売れている商品、Bが普通の商品、Cが売れていない商品、といった具合に分別を行います。
元々は工場の在庫管理に使われていた分析方法ですが、飲食店にも代用可能です。

■ABC分析の仕組みと具体例
例えば飲食店でABC分析を使う場合、「どの商品を一番多く仕入れておくべきか=優先順位」を明確にすることができます。
次に具体的な手順をご説明します。

1)1ヶ月・1年単位の商品別売上を用意する
2)売上金額が高い順に商品を並べる
3)並べた商品の累計売上金額を計算する
4)累計売上金額のうち、ランク付けした商品がそれぞれ何%を占めているか計算する
例:累計100万のうち焼肉定食が20万円売り上げていたら20%
5)
A:0~70%→全体の70%までを占めていたらAランク
B:70~90%→Aランクを除いた残り30%のうちの20%を占めていたらBランク
C:90~100%→A.Bランクを除いた残り10%を占めていたらCランク

上記のようにABCのランク付けを行います。すると、(A)とても売れている商品 (B)普通に売れている商品 (C)全然売れていない商品 の構成比をみることができます。
恐らく、個別商品の売上高は気にしていると思いますが、売上高だけを見ても、全体商品の売れ筋をみることはできません(もちろん単価が違う為)。
このように分析していくことで、在庫管理の優先順位を立てやすくなりますよね。

■Bランク商品がCランク商品に落ちてしまう 先ほどご説明したように、ABC分析を取り入れることによって在庫管理の優先順位がつけやすくなります。しかしAランク商品にばかりに注力してしまわないよう注意が必要です。 Aランク商品は、恐らくよっぽどのことが無い限りBランクに下がることは無いですが、注意すべきはBランク商品です。 Bランクは、商品の簡単な見直しを行うことで、Aランクに上がる可能性があり、一方で改善しなければCランクに下がってしまう可能性もあります。 優先順位をつけたからといって、他の商品を疎かにしていいわけではないので注意しましょう。 ■Cランク商品を別商品に入れ替えてしまう Cランク商品だからと言って、メニューからいきなり下げてしまうのも考え物です。Cランクでも、例えば注文の数が多い商品は、一定数のファンがついておりお客様のニーズがあるということです。特定のCランク商品を目当てに来店しているファンがいるかもしれない事を頭に入れておきましょう。 また、Cランクであっても原価率が低く利益率が高い場合も注意です。 売上高が低くても、原価率が低ければ少なからずお店の売上に貢献していると言えるでしょう。 まとめ

在庫管理という名前だけ聞くと敬遠してしまう方が多いかもしれませんが、取り入れるメリットは本当に大きいので是非実践していただきたいです。
わかっているようで実は見えていない事実がABC分析には隠れています。
最近は安価な在庫管理ソフトウェアも各社から発売されていますので、この機会に一度利用してみてはいかがでしょうか。

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