「優秀な経営者や社長・実業家にはサイコパスが多い」あなたも聞いたことのあるうわさかと思います。
ではなぜそのように言われるのか?根拠はあるのか?そもそもサイコパスってどんな人のことをいうの?
優秀な経営者とサイコパスの関係について、共通点やその特徴などを紹介していきます。
優秀な経営者にはサイコパスが多い?
サイコパスとは「反社会的人格者」の内のひとつです。
人間が生きていくためには、誰しもが社会の営みの中で秩序を守り人と協和し、尊重しあって生きていかなくてはいけないものですが、サイコパスにはこれができません。 反社会性人格とはそんな社会の中に上手に溶け込めない、社会の秩序を乱す人達を指します。
サイコパスの主な特徴としては
①見た目や会話がとても魅力的で、人を引き付ける才能がある
②協調性、共感性に欠ける
③悪びれもなく様々な嘘をつく
④恐怖心にかけ、非常に精神的にタフである
⑤衝動的に行動を起こす
などの点があげられます。
サイコパスというのは特異性のある人格ではなく、人間誰にでも多かれ少なかれ元から備わっている人格です。世間でサイコパスと呼ばれる人達はサイコパスの部分の人格がきわめて高い人を指します。 極端にサイコパス性の人格が高く、ある一定の境界線を越えているイメージです。
しかしその一方で、優秀な経営者にサイコパスが多いという研究結果があります。
サイコパス研究の権威ケビン・ダットン氏は、様々な職種の人に対してサイコパス度を測るテストを行いました。その結果から、 凶悪事件を起こした犯人と会社経営者に焦点を当てて比較したところ、後者のほうがサイコパス性がきわめて高い人物が多いという研究結果が出たそうです。
一体どうしてでしょうか?
会社経営者というものは、大勢の人を率いる立場でありそれだけの人を引き付ける魅力がないといけません。そしてときにはリスクを恐れない決断を求められ、何か起こればすぐに行動を起こすフットワークの軽さも必要です。何より精神的にタフであるべきです。
つまり経営者にサイコパスが多いのではなく、経営者にはサイコパス気質が求められるということなのです。
サイコパスといっても社会に馴染みづらいというだけであり、社会不適合者ではありません。
多くの経営者にサイコパス性が高い人が多いように、力を発揮する場所さえ合っていればとてつもない手腕を発揮することができるのです。
デキる経営者とサイコパスの共通点
では、デキる経営者というのは具体的にどういう人でしょうか。
①多くの人を先導できる魅力、能力がある
②人とは違う視点をもっている
③時には独断で辛い決断ができる
④リスクに対して恐れない屈強さがある
⑤行動力の高さを持っている
以上のような点があげられます。
これをサイコパスの主な特徴と比較してみますと、
①見た目や会話がとても魅力的で、人を引き付ける才能がある
魅力的な見た目と、話術のうまさがあることによって社員や大衆を強く引き付けることができます。
②協調性、共感性に欠ける
共感性が欠如しているからこそ独創的なアイディアに目をつけることが出来ますし、人とは違うアプローチが出来ます。 そしてときにはリストラや、事業撤退などを決定するという決断を感情に流されることなく冷静に行うことができます。
③恐怖心に欠け、精神的に非常にタフである
恐怖心がないことでリスクを恐れず、ときにはリスクを背負うことすら厭わない英断ができます。 また精神的に非常にタフであるということは、壁にぶつかったときや窮地に立たされたときすらまったく怯むことがありません。 何よりも経営者という立場の重圧に耐えきれるだけの精神力の強さが必要になってきます。
④衝動的に行動を起こす
思い立ったら即行動できるフットワークの軽さを持ちあわせています。
このようにデキる経営者とサイコパスの特徴には合致している点が多く見受けられます。
これらが優秀な経営者にはサイコパスが多いと言われる根拠でしょう。
サイコパス気質な経営者のちょっと困ったところ
「サイコパス」の特徴は社会生活にも影響する場合障がいの一種として扱われ、心理療法や薬物治療を用いた治療が行われることもあります。統計では、一般人口の1%が「サイコパス」気質を持っていると言われています。
そしてワシントンポスト紙は、経営者の21%が「サイコパス」気質を持っているとしています。
つまり、経営者の5人に一人が他者への感情移入ができないなどの特性を持っていることになります。一般人口に比べて、経営者がサイコパスである確率はおよそ20倍にも及ぶのです。
経営者が「サイコパス」気質が強すぎる場合、社員を困らせる・悩ませることも少なくありません。
従業員へのイジメは一つの例です。強い「サイコパス」気質を持つ経営者は、公の場であろうが、その特性を隠すことはありません。他者への感情移入ができないため、従業員に対して虐待を加え、精神的・肉体的なダメージを与えてしまっていることに気づかず、長期的にこのような行為を続けるという性質があります。
また強い「サイコパス」気質を持つ経営者は、従業員のパフォーマンスを最適化することができないと言われています。
従業員という他者の感情を理解できないため、モチベーションなど感情が影響する要素を軽視する傾向があり、結果として従業員の持つパフォーマンスを引き出せなくなります。
従業員に対して職場環境や労働体制に関するアンケートを頻繁に行う・産業カウンセラーを雇うなど、従業員の気持ちを理解する努力が大切になってきます。
まとめ
優秀な経営者とサイコパスの関係性についてご紹介しました。
サイコパスが優秀な経営者になっているのではなく、優秀な経営者に必要な資質がサイコパスの特徴と部分的に一致する、ということがわかっていただけたのでなはいでしょうか。
自分の会社の社長がサイコパスなのかどうか、また経営者の人は自分がサイコパスなのかどうかを気にすることは重要ではありません。
社長が自分にとって信頼に足る人物であるのか、自分自身が経営者として従業員から信頼されるに足る人物なのか、それらを見極めることが最も大切なことです。
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