様々な商品や技術などを提供するサービス業において、リピーターは売り上げ増加のカギを握る一番重要な存在です。実際に自分の店や会社にリピーターのお客様が来てくれたらうれしいですよね。
ではリピーターを獲得するにはどんな方法があるのでしょうか。
リピーター獲得のために実行すべきことを見ていきましょう。
新規顧客よりもリピーターに投資すべき理由
近年は、商品やサービスを「所有」する時代から「利用」する時代に変わってきています。
かつては、所有することが当たり前だった家や車までが、シェアハウスやカーシェアリングなどに置き換わりつつあります。そして、どの業種においても、明らかに「シェアリングエコノミー」や「サブスクリプション方式」をベースとしたビジネスモデルが増えてきています。
このような時代の趨勢、価値観の変化によって、売上の多くを、商品やサービスの「買取料金」ではなく「利用料金」が占めるようになってきました。
その結果、営業戦略を根本的に変えざるを得なくなり、これまでのようにいかにして新規顧客を獲得するかではなく、いかにして既存顧客に継続して利用してもらうか、つまり、リピーターになってもらうかが売上増の鍵となってきたのです。
具体的には、商品やサービスのエンハンスや品質の向上に注力して、リピーターの満足度を上げることで、利用料金の売上増を図るということです。
また、近年はインターネットやSNSの普及により、一個人が容易に世界に情報発信できる時代になりました。商品やサービスについて、リピーターが口コミやブログなどで情報発信することにより、それが宣伝効果となって新規顧客の獲得につながる副次的な効果も期待できます。
このように、これからの時代はリピーターの獲得に注力することで、ビジネスの拡大と売上の増加が期待できます。
リピーター獲得法①|優遇制度を作る
リピーターの作り方にはいろいろありますが、効果的なもののひとつに「優良リピーターの優遇制度」を作るという方法があります。
よく通う店ができたとき、たとえ些細なことであっても新規顧客より自分が優遇されたらうれしいものですよね。顧客の自尊心や承認欲求を刺激することで、リピーターにつなげることができます。
もちろんいつも来てくれていることに対する感謝は、言葉で伝えることも大切です。しかしそれだけではなく、目に見える形で優遇することで優良リピーターは「この店に大事にされている」と感じることができます。
これは決して、過剰な値引きやサービスをしなければならないという話ではありません。
例えば、よくあるポイントカードや、スタンプカードなども「リピーターの優遇」のひとつであると考えることができます。
優良リピーターを優遇するのは、顧客に長く愛されるためには重要です。その様子を見て、「自分も優遇されたい」と考える新規顧客もいることでしょう。
まずは、自分の経営する店舗やサイトなら、どんな優遇制度ができるかを考えてみましょう。そのうえで、経営に負担がかからない範囲で、長く続けられる優遇制度を作ってみてはいかがでしょうか。
リピーター獲得法②|居心地の良い空間づくり
お客様にとって「居心地の良い空間づくり」をすることもリピーター獲得において重要です。
実際に自分が何かの店舗を利用するとして、そこに続けて通うとしたらどんな場所なら通いたいと感じますか。
長い時間過ごすことができたり、何度も通うことができたりするような場所というのは「居心地が良い」と感じられる場所ではないでしょうか。
これは自分だけではなくお客様も同じであるはずです。
実店舗ならば、お客様が過ごして「居心地が良い」と感じる場所でなくてはリピートしてもらうのは難しいでしょう。
また、サイト上の通信販売のみであれば、見やすく、使いやすい、綺麗なビジュアルのサイトを作ることが「また見てみよう」と感じるきっかけになるものです。
落ち着かないような場所や、操作性が悪いサイトでは、「また利用したい」とは思いませんよね。むしろ悪い印象を抱くこともあるでしょう。そうならないように、店舗にしろ、サイトにしろ、リピーターが多く、「自分もまた来たい」と感じるような、居心地の良いところを参考にして作っていきましょう。
リピーター獲得法③|こまめな情報提供と連絡
かつて、店舗や企業などは多大な費用をかけて広告をしなくてはなりませんでした。しかし、現在では状況が大きく変わり、ほとんど費用はかけず少しの手間で広告ができるようになっています。そのために積極的に活用していきたいのが、メールマガジンやDM、SNSです。様々なリピーター獲得法の中でも、これは最も手軽な方法だといえます。
店からの情報提供は、リピーターの獲得にとってとても効果的です。
顧客のメールアドレスが入手できるなら、メールマガジンを定期的に発行しましょう。twitterやInstagramでのフォローをしてもらうことができたなら、その投稿を通じて「また来たい」と思えるような情報を提供しましょう。
このとき注意したいのが、メールマガジンの発行や、SNSでの連絡・投稿の頻度です。
少なすぎれば忘れられてしまいますが、多すぎればうっとうしいと感じられてしまい、メールマガジンの配信停止をされたり、SNSでのフォローを解除されたりする可能性があります。もちろん、新しく有益な情報があるタイミングで連絡するのがベストです。
上手に活用して、うまくリピーターを獲得していきましょう。
リピーター獲得法④|「限定」商品でキャンペーン
SNSやDM、メールマガジンなどで「限定」商品の販売やキャンペーンを行う店舗は少なくありません。誰でも日常的に見かけていることでしょう。この限定商品の販売やキャンペーンの実施も、リピーターの作り方としては王道といえます。
過去に利用したことがある顧客なら、そういった案内を見ることで店舗の存在を思い出します。そのうえで、前回利用したときの印象が良ければ限定商品やキャンペーンなどもチェックしてくれる可能性が出てきます。
いつでも同じ商品が同じ価格で提供されているだけでは「いつでもいい」「今は必要ない」と思われてしまいがちです。
そこで、顧客に「いま、この店舗を利用することのメリット」を意識させるのはとても大切なことです。それを繰り返していくことによって、良いリピーターを生むことができるでしょう。
このとき重要なのは「やりすぎないこと」です。過度なキャンペーンを打ってしまうと、次にキャンペーンをしたとき「前回のほうが良かった」と思われてしまう危険性があります。
そのため、限定商品を提供するときや、キャンペーンを行うときは、必ず「次回以降」も意識することを忘れないようにしましょう。
まとめ
現代のビジネススタイルにおいて、リピーターに投資することは最重要ということがわかっていただけたでしょうか。
新規店舗の場合も、初めからリピーター獲得をがっちりと視野に入れておいた方がうまく経営戦略を立てられそうです。
リピーター獲得のためにできることは小さなことから大きなことまであります。
まずできる範囲のことから始めてみましょう。
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