業務分担は口頭で決めるだけでは定着しませんし、雑用だといつの間にか誰もやらなくなるといったトラブルが起こる可能性もあります。チームで協力して仕事をするなら業務分担表を作ることは必要不可欠です。
本記事では、業務分担表のメリットや正しい使い方などについてお話します。
業務分担表をつくると良いことが3つある
業務分担表の作成には、3つのメリットがあります。
一つ目のメリットは「プロセスの明確化」です。
業務の完了までにどのようなプロセスをたどるのかを明確にすることで、各作業を担当する担当者たちは全体の中での自分の役割を正確に認識します。仕事に対するモチベーションが上がると同時にクオリティを追求する意識も高まり、質の高い仕事が期待できます。
二つ目のメリットは「ミスの減少」です。
仕事にミスはつきものですが、原因の多くは見落としや確認漏れによりものです。分担表により完了までに必要な手順と工程が示されることで確認作業がはかどり、作業の重複や見落としによるミスの発生を防止します。
セクション間でのチェック機能も働くので、仮にミスが発生しても問題が深刻化する前に早期発見、早期対処が可能です。
三つ目のメリットは「スタッフ間の相互協力」です。
作業分担と聞くと、各スタッフが担当する業務を個別にこなしていくイメージを持ちますが、実際には責任範囲が明確になることで遅れている作業をサポートしたり難航する仕事にアドバイスを与えたりと、相互協力が活発になります。
行き詰まった業務に関しては、作業の手をいったん止めてまで全体で解決に当たる姿勢も生まれるため、スタッフ間のチームワークを活かした効率改善効果は高まります。
分担表診断|あなたの会社にぴったりな分担表の種類は?
仕事を効率的に行うのに業務分担表を用います。
業務分担表は、作業の””見える化””、雑務を含めた仕事の漏れを無くす、目標までのプロセスの明確化にメリットがあります。エクセルのテンプレートを使って、ガントチャート形式や業務割合を人ごとに管理する方法で分担表を作る事ができます。
ガントチャート形式は横軸にカレンダーの日付、縦軸にプロジェクトや行うべきタスクを配置して、仕事のタスクをいつからいつまで行うかを棒グラフ形式で視覚的に表します。
ガントチャートの利点は、その日の業務の進捗具合から、期日までの日数に対してどのように進めるかが一目で分かり、分担の調整がしやすくなります。又、急な案件が入った場合にも調整しやすくなります。ガントチャート形式は製品開発業務、士業やコンサルティング業務に適しています。
業務割合を人ごとに管理する分担表は、1カ月の中に横軸に担当者、縦軸に業務内容を表形式で表し、担当者に対して業務内容をどれくらいの割合で行うかをパーセントで割り振ります。作業を終える予定日や作業遅れによるフォロー体制も決めておきます。
又、急な案件が入った時に備えて、タスクに余裕を持たせる必要があります。
この分担表は人事や総務等バックオフィスでの業務に適しています。
業務分担でやってはいけないこと|分担に偏りがある
業務分担でやってはいけないことは、分担に偏りを持たせることです。
業務分担の目的は業務量の標準化にあります。スキルや経験などそれぞれ異なる能力を持つ担当者間で業務量を等しくするために業務分担は実行されますが、実行された結果に偏りがあれば標準化は達成されません。担当者間で担う仕事の量が異なればそれぞれの負担に差が出てしまい、わざわざ手間を掛けてまで仕事を割り振りする意味がなくなってしまいます。
分担に偏りが出てしまう理由はいろいろありますが、中でも影響が出やすいのが作業量調査の失敗です。
そもそも全体の作業量がどのくらいなのかを正確につかめていなければ、標準化することは困難です。事前準備としての作業量調査に不備があれば標準化は難しく、悪意なしに結果として配分に歪みが生じてしまうのは避けられません。特定の社員にだけ重い負担が発生するだけでなく、効率も悪化してしまうため、平等でない仕事の割り振りはあってはならないことです。
偏りのない業務分担を実現するためには、業務の省力化や定型化など効率そのものの改善が重要です。
全体の改善を通じて業務のムダを省くことで、標準化までに必要な道のりが明確になり、最適な効率を実現した上での標準化が容易になります。
まとめ
業務分担においてすべきこととしてはいけないことをご紹介しました。
チームとして会社を機能させていくためには分担の公平性は欠かせません。
業務分担表を活用して、チームワークを高めましょう。
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